囀る鳥は羽ばたかない3巻の感想です。けっこうダラダラと書いてしまうクセがあるのでもっと短めにがんばりたいです(笑)
1巻・2巻はけっこう百目鬼・矢代の気持ちの変化が重点的に描かれてたような気がします。
が、矢代が撃たれてからこの3巻は一気にヤクザ色が強くなりました。
抗争が描かれているのでハラハラするし、痛いし!でも百目鬼がけっこう積極的になってきたのでそれはそれでおもしろいです。
あの矢代の方が百目鬼の行動に翻弄されてる感じもしますヨ。
囀る鳥は羽ばたかない3巻 作品情報
内容紹介・あらすじ
真誠会若頭の矢代は、男なら誰でもいい淫乱と噂される男だったが、部下には手を出さないと決めていた。だが、付き人兼用心棒の百目鬼だけは例外だった。
性的に不能で感情を見せない百目鬼の存在は何をしても性的対象として見られることのない安心できる存在のはずだった。
一方、何者かの銃弾に倒れた矢代を目にした百目鬼は、自分の想いがなんであるのかはっきりと理解した。矢代のために変わることを決意した百目鬼と、それに戸惑う矢代。ふたりの関係が変わり始めた!?
感想は以下より。考察する上では内容がわかるようにしないといけないのでものすっごくネタバレしていると思います。(要注意!)
囀る鳥は羽ばたかない3巻 ネタバレあり感想
まずは過去の感想もチェックしてみてね!
3巻はもうねジェットコースターのような展開。これは・・・スゴイです。
恋愛抜きでもこの作品っておもしろいんですよね。男性の人も読むというのがよくわかるなぁって納得!
ハラハラドキドキです。
百目鬼・矢代は・・・百目鬼の変化によってけっこうすごい事になっています。
どちらも我慢強いタイプ
七原の居場所がわからなくなり、矢代は早めの退院をしようとします。
七原は・・・竜崎を追っているんですよね。平田から竜崎が矢代を~と吹き込まれ、片を付けようとしに行ったようです。
矢代の着替えを手伝っている百目鬼。自分も小指がなくてやりづらいと思うんですけどね・・・。
百目鬼は矢代を気遣い、「頭は人より我慢強いだけだと思います」と言った後・・・「あぁ?生意気いってんじゃねーぞ昨日メソメソ泣きやがったくせに」~の「あっ そういや救急車ん中でプルプル震えてたろ 恥ずかしいやつ~」
がね、なんかすっごく漂えど~の「葬式んとき泣いてたお前ー 声なんか震えてよ可愛かったぜ」と茶化してたのと被りました。。。
照れ隠しなんでしょうか?
葬式の時の影山の姿は矢代にとったらとっても印象的ですごく残っている顔なんですよね。でもこうやって茶化してるんです。
ということは矢代にとって、救急車の中とベッド横で涙した震えてた姿はすごく心に残ってる事なんじゃないかふと考えました。
そして百目鬼の包帯に巻かれた指を見て、ぐっと握るんでるよね(^_^;)イタイ!
矢代ってここでなんで「痛い」って百目鬼に言わそうとしたんでしょうね・・・けっこうわからずにいます。どっちが我慢強いんだよって言いたいのだと思うのですが百目鬼にそれを言わせて矢代は何がしたかったのかな?って。
このシーンで百目鬼が「矢代を失うと思ったら怖かった」って言ってて「次は必ず守ります」っていうのですが・・・この怖いという感情は・・後の(5巻)矢代の「怖い」というのにも繋がってくると思います。百目鬼は矢代の事に関しては気持ちにまっすぐだからすぐ口に出せるんですけどね・・・。
身体を使った情報網が生きてくる展開
矢代って淫乱で刑事ともやってたりしますよね。これが実は生きてくる展開なんですよね。
読み返して思ったのですが、確かに矢代はエロイことは好きだと思います。でも、三角さんとの過去編で「今の俺には体しかない」って言って三角さんとの関係を結ぼうとするシーンがあるのですが・・・
刑事とやっているのはそれこそ、ガサ入れ情報を得るためだったりそういう情報網を仕入れるためなんだろうなぁと。
今回の竜崎の居場所を突き止めるときも刑事が役に立ってますからね。途中井波っていうとんでもない男が出てきますけど!!!!
百目鬼の守り方
百目鬼の態度もですが・・矢代の百目鬼を見る目もちょっとずつ変化していておもしろいですよね。
百目鬼は、矢代の手となり足となり矢代の望むことをするだけだと決心をしたようです。
でも、影山に言われるんですよねそれで矢代が無茶をして取り返しのつかないことになたらどうするんだと。
迷う所ですね(T^T)
矢代のために動くっていうのを決めたけど、それによって矢代がむちゃしちゃったら本末転倒みたいな感じになりますもんね。。。
倒れた矢代を甲斐甲斐しく介抱する百目鬼にキュンですけど・・・やっぱり矢代が苦しんでいるのをみるとツライだろうなぁって思います。
久我には百目鬼を渡したくない
久々の久我登場です!(かげやま医院に来るんですよね(*^_^*))
久我がきたらね、矢代って寝たふりしてるんですよ。。余計な事を話したくないからなのか。
久我は百目鬼がお気に入りなのでけっこう百目鬼に話しかけてきます。
それを寝ながら聞いてるんですよね・・・。
百目鬼も年が近いせいか、けっこう久我とは話すんです。そして昼食に呼ばれる百目鬼・・・。
一瞬何かを話そうと席を立つと・・・矢代の手が伸びます。
百目鬼のネクタイを無意識のうちに引っ張ってるという!
ここすんごい萌えました。久我のところへは行かないでって言ってるみたいで(T^T)
あれほど欲しがってた久我なのに恋愛分野では彼の事すんごい苦手みたいですね。
百目鬼と影山の共通点みたいなのを感じているからこそ、何か不安になる要素でもあるのかもしれませんね。
百目鬼に触れられるとスイッチが入る?
矢代って・・・百目鬼に触れられたらけっこうな確率で反応しちゃってる気がします。
この3巻に入ってからですけどね(*^_^*)
七原の彼女のマンションでもそうだけれど、かげやま医院でも。。。
それがどうしてそんな風になるのかは矢代自身もあまりわかってなさそうですけどね。これも漂えど~の影山に触られて反応するのと同じなのかもしれませんよね。
ムラムラが止まらない矢代は自分でしようとするのですが、利き手がうまく動かないので左手でしようとします。でも痛みもあって上手くいかないんですよね。
そしたら!!!
「俺がやります」って百目鬼たん。
矢代の反応が面白かったです( ´艸`)
「嫌なら言ってください」って言う百目鬼に心の中で(嫌ならってなんだよ お前が嫌なんじゃねぇのかよ)ってあの映画館でのシーンを思いだすんですよね・・・。
あのときの百目鬼の気持ちなんて知らないから、矢代は変に誤解しちゃってるみたいです。言葉通りに拒否られたと思ってるんですね。
そして、百目鬼が自分の処理を手伝おうとしてるのは【頭の手足となり】という言葉通りの行動だと。
恋愛の意味での行為ではなく、部下として、そして責任感からやっている事なのだとまた勘違いしてしまうんですよね・・・
だから背中を叩いて拒否してたりします。
もともと他の人ではそういう行為に関しては気持ちなどいらないと思っている矢代なのに・・・百目鬼に関してはなんか違いますよね!
「そんなんじゃいかねぇから自分でやった方がマシだ」なんて言ったりして。
百目鬼たんどうする!?!?って思ったら・・・ぎゅあ~~~~~ですよ!!!お口!!!!(≧∇≦*)
このときの矢代の顔・・・すんごい印象的でした。
ドンと抵抗している感じなのにゾクっとしてたり・・・矢代の戸惑いがすごく表現されてました。
百目鬼はというと・・・かげやま医院でした(影山に見られてしまうかもしれない場所でした)ことを謝るという(^_^;)でも矢代は(謝るとこそこ???)みたいな笑
「見られたって別にどーってことねーし」ってね。
この2人のちぐはぐな感じがすごくおもしろく感じました。なかなか交わらないですねこの2人も。
そして・・・・この後、百目鬼が洗面所に行って顔を洗いしゃがみ込むシーンがあります。実はこのシーンけっこう重要です。
矢代を狙ってる黒幕
3巻ではっきりします。
まぁそうだよね・・と順当な感じですよね。そう、真誠会組長の平田なんですよね。
矢代の事を誰よりも疎ましくおもっているのはこの人ですからね。
病院での三角さんへの返事や、七原への言動ひっくるめてよくよく読み返してみればおかしいですもんね。
でも3巻で黒幕がはっきり平田だとわかってすっきり!
平田はお掃除屋2人組(後にチーム甘栗とちまたでは言われています( ´艸`))がいるのですがこの2人がとんでもなく怖いのでこの2人がどう出るかによっても展開が変わってきそうです。
平田は、やはりずっと前から伏線で出てきてた松原組のシャブの件に関わってたようですヨ。
豪多組云々を七原に話してたと思うのですが、あれは全部自分のこと(^_^;)寝返ろうと企んでいるのも、平田の考えですね。
で・・なんで矢代を消そうと思ったかは・・・三角さんと矢代の話を盗聴してたからです。
三角さんは矢代を自分の下に置きたがっています。真誠会の組長である平田が本来つくと思われる今の三角さんのポストに、若頭である矢代をと考えているんですから平田としたら納得できませんよね。
本家大元の若頭になるのと、親子の組長では随分と違いますからね。平田は今は矢代よりも上の立場ですが、矢代が三角さんの下についたら平田よりも序列は事実上は上になります。
イメージ的にはものすっごい飛び級なんですよね・・・・。それが許せなかったのだと思います。
情か愛か
この3巻は・・・八方塞がりになってしまう竜崎が可哀想だなと思った巻でもありました。
平田にいいように使われ、でも矢代は殺ることはできないし。
そんな彼が出した結論は・・・矢代の急所を外すこと。
この事がまた自分の首を絞めていくことになるのですが、それでも竜崎には矢代は殺すことなどできなかったと思います。
竜崎の矢代への気持ちは複雑なんですよね・・・。
3巻ではそんな竜崎と矢代の過去編が入っています。
これを読むと、竜崎は矢代に惚れてたんじゃないんだろうかって思うんですヨね。
今のこの竜崎の苦しいときに入っている過去編なので・・読んでると竜崎に同情しちゃったりもします(T^T)
竜崎・・・嫌いじゃないから余計につらい。でも矢代には百目鬼たんがいるので・・・ごめんよ・・・って思います。
先生ももし短い話であれば竜崎か三角さんかみたいなお話をファンブックに書かれてたと思うのですが、もし百目鬼が登場していないなら私は竜崎派です!
会えば憎まれ口たたいて張り合ってるのに、自分が危機になっても矢代は殺せない竜崎をだれが嫌いになれるもんですか!状態ですほんと・・・。
竜崎に関しては個人的には矢代への気持ちは愛だった派ですけど、ここら辺は線引きが難しいですよね。
とらえ方ひとつで見方もかわってきそうです。
矢代の矛盾
ここでも出てきます。
というか、矢代って百目鬼を前にしたら時々とってもかわいらしくなりますよね・・・。そういう所が好きです。
刑事との取引でホテルに向かった矢代・百目鬼。
「見たいなら見てもいいけど前みたいに止めたりすんじゃねーぞそういうプレイなんだから」という矢代に対し、百目鬼は「じゃぁ部屋の外で待ちます」って言うんですヨね。
すると・・・矢代は不満そう。
前は平気だったのにと・・・・。心配なら中で待ってればいいと言います。
このとき矢代は・・・色々と口にするんですよね。中で待ってて欲しいのかどうなのか自分でもよくわからなくなってる所がカワイイ。
でも、本当の矢代の心はね、中で待ってるとかそういうのはどうでもいいんですよね。百目鬼の変化が気になって仕方がないのだと思います。
あの映画館で拒否られてから、そういうのがちらつくのかも。
「そういや手コキした時だってそうだったしな お前俺のこと一切見なかった」
要は・・・これまでの部屋に入る入らないは関係なくて、自分自身を見てない百目鬼に対して何か思う事があるのだと思います。
今まで人の気持ちなんてどうでもいいというか気にした事無かったと思うんですよね(※影山除く)でも百目鬼に対してはとっても気になってるんですヨ。ここ萌えポイント。
でも自分でもこの感情の出所がわからないから戸惑っているというか混乱しちゃってるんでしょうね。
井波が登場したときに、この井波が百目鬼の事を知ってたというシーンがあるのですが・・・井波が百目鬼の触れて欲しくない部分にズカズカ入ってくると矢代は口をふさいで助けるんです・・・・愛だなぁ~!!!って思いました・・・。
そしてあれだけ見る見ないで言い合ってたのに外に出てろって言ったり・・・ほんと矛盾だらけというか矢代自身も自分で自分がよくわかってないんですよね。
ただわかるのは、この時点で百目鬼の考えというか百目鬼の自分への接し方が気になって仕方がないというのと・・・矢代はとても百目鬼を大事にしてるということ。
もう舐めてからの描写は神!!!!
3巻で何が一番興奮したかって・・・・井波との事が終わった後に一度出したいから外へ出て行けと矢代は百目鬼に言うんですけど・・・
百目鬼はせっせと矢代のお手伝いするんですよね。
このとき思わず「あぁ・・・、も・・舐めて・・・っ」
って矢代が言ってからの描写は神でした・・・ここは・・もうね・・・興奮シタ(〃・ω・〃)
そういえば話変わるのですが・・井波もいってましたよね。ドMの割にこらえ性のねぇって・・・・・・。雑誌も読んでて本当の矢代がどんなんだか知ってるというか・・・
読んでて多分こうなんだろうなって思う所があるからこういうドMに関してのセリフが出てくると胸が痛みます。。。
百目鬼のお口での奉仕は・・・思った以上にすごかったですよね。3巻ではこのシーンは本当にみどころ。
矢代がもっとって言ってますのでね・・・下手では無かったんでしょうね(そこ!?(゚ロ゚屮)屮)
百目鬼のお初(矢代の白いものを飲む)の出来事があって・・・なんだか矢代も心なしか嬉しそうに感じたのは私だけでしょうか・・・。
ここのエピでわかったのは、やはり矢代は百目鬼に触れられると自然と身体が反応するようになってるみたいですね(*^_^*)
こういうのはドMで淫乱とか全く関係なくて、気持ち的に欲しているというか・・そういう描写なんだと思います。
とにかく矢代にとって百目鬼いが特別になりつつあるシーンだったのかなと。
百目鬼の変化
3巻のみどころは、百目鬼の変化もありました。
今まで従順に矢代に従ってた百目鬼。
でも・・・矢代が嫌がっていても抑えつけてしまったと思い返すシーンがありました。
大切にしたいのに、傷つけたくないのになのに汚したい。
そういう感情が芽生えてきます。
ここのシーンでのチェックポイントは、この時のモノローグで矢代の事を”あの人”と表現しているところですね!
頭とかやくざの一員としてではなく、一人の人として矢代を見ているのがわかるシーンです。。。
百目鬼も矢代も何らかの変化があったこの3巻・・4巻はもっと関係が進展するのだろうか?と思ってしまうような終わり方でした。
3巻描き下ろし
描き下ろしは影山×久我の会話です。
矢代が百目鬼に惚れてるという話しだったんですが・・・無自覚に容赦ない影山がねぇ。。。矢代せつないなって思った描き下ろしでもありました。
それにしても久我はすごく敏感ですよね。
久我が言うんだから矢代は百目鬼の事本当に大切に扱っているんでしょうね( ´艸`)
でも、久我は影山の事「無自覚に容赦ねぇな」っって言ってたけど、そういう所も好きになった要因だと思うんですヨね。
根性焼きのところでも容赦無かったですからね。
あとは七原とかにはめっぽう強い久我が影山の前ではデレが多くて個人的にはそれもツボでした!
久我・・・かわいいです(〃・ω・〃)
感想まとめ
百目鬼に関しては、2巻以降にすごく気持ちの変化がありましたよね。
今まで特に自分の主張など言わなかった彼が「自分はして欲しくないけど仕方ない」みたいな事を言っています。
そして行動にも自分の感情が出始めたように思います。煽られて自分自身の感情にまかせて行動しちゃったというか・・そんなシーンでしたよね。
あ、でも抵抗なくなめれるって素晴らしい。。。井波の中に入ってたわけじゃないからホっ(気になるのそこ!?って感じですけど(^_^;))
矢代は矢代で、あの映画館から変化ありましたね。
ずっと百目鬼に拒否られたのが引っかかっているのだと思います。傷つきやすいんですねほんと。。。
百目鬼が映画館で拒否したのには理由があったのに、そんなこと知るよしもなし。
この2人、すごい勢いで惹かれあっているのですけどね。
くっつくまでの道のりはまだまだ長そうです。
4巻はこれまた抗争の部分が描かれているのでハラハラ展開になってます。あと4巻でもとんでもない(興奮する)場面があるのでお楽しみに!!!!