『星に落ちる絵筆』下巻の感想です。上巻であれ?よくわからないと思った方も是非この下巻読んで欲しいと思います(*^_^*)下巻では凌星の翔悟に対する想いの深さというか、彼を待ち続けていたという気持ちにズキュン。上巻では見せなかった顔が色々と読めてそれが楽しかったです。きっと依存していたのは凌星の方だったのだろうなぁと・・・ツライ時も翔悟の存在があったからこそ凌星はここまで来れたのかなと思いました。
そして、凌星の描いた絵はほんとうは翔悟のためというのもすごくロマンティックな感じで私はすごく好きです。
星に落ちる絵筆下巻/内容紹介
曖昧に続く、凌星とのカラダの関係。凌星を自分のものにしたら、無力感や悔しさ、さみしさ、そういったものが何か変わるんじゃないかと思っていた翔悟。凌星本人に惹かれ始めたからこそ、彼を利用していたことに気づいてしまう。
そんな折、東京で開かれる兄の個展に絵を置いてもらえることになった翔悟と凌星。
“成功すれば東京に戻れるかもしれない”と思うものの、
幼い頃からの兄へのコンプレックスを抱えてきた翔悟にとってそれは、次第に大きなプレッシャーへと変わってしまい――。星空の下、絵筆が描き出すいびつで純情なアーティスティック・アオハルラブ櫻川なろ2ndコミックス 上下刊、同時発売で登場!
登場人物や1巻の感想はこちらを参考にしてみて下さい(*^_^*)
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②好きだからこそ手放す勇気
③素直になれば甘々な2人
注意ポイント
星に落ちる絵筆 下巻はここに注目して読みました!
やはり下巻ですね。色々な事がこの下巻にぎゅぎゅっと詰め込んであります。
兄の事、凌星との過去、そしてこれから・・・・とてもおもしろかったと思います。
下巻は凌星視点でも描かれている場面があるのでより感情移入しやすくなっているのもいい。
2人を繋ぐ「夜空」・・・。そして『星に落ちる絵筆』というタイトルの意味も考えながら読むと楽しかったです。
天才画家の兄と翔悟
上巻では兄はぼやっとしか出てきていないのですが、下巻では冒頭からはっきりと兄が出てきています。
瑛悟っていう名前というのもわかりました。
それがね~このお兄ちゃん上巻のイメージとはちょっと変わります。とても弟想いの人なのだなぁ~って。
大島に転校させたのも、
「新しい生活や人間関係のなかで自分自身の力で自分の良さに気づいて欲しい」
そう願っていたから。
お兄ちゃんも翔悟の事すごく可愛がっていたのだろうなぁって思います。そして、今の翔悟の絵は自分がそうさせてしまったのではないかという兄なりの悩みもあったのでしょうね。
大島に行かせたのは、翔悟の絵の良さを誰よりも知っているからこそ。
『親の心子知らず』というか『兄の心弟知らず」みたいな感じですね。勝手に見放されたと思ってた翔悟は凌星を利用しようとしていたけれど全くの検討違いだったというワケです。
でもねぇ、この下巻でもなっかなか自分自身で自分の良さに気づくというのは難しかったようです。周りを気にしながら生活してきた翔悟だからこそなのでしょうが、もう少し大島の生活の中での変化が描かれていたら良かったなぁと読みながら思いました。
星は宝石
下巻では『星』中心になってきます。タイトルにきちんとテーマが沿っていたのだなぁと下巻を読んで思いました。
兄の個展に出品するため、2人で夜空を見に行く凌星と翔悟。
その夜空に感動した翔悟は「宝石箱をひっくり返したみたいだな!」と笑顔で嬉しそうに話します。
この言葉を目を見開いて凌星は聞いているんですよね。びっくりしたかのような描写です。
「いんじゃない?そういうの 翔悟らしくて」という顔もなんだか切ない。
そしてその夜空を描いた絵。「星は宝石」とキラキラした顔で話す翔悟が描いた絵というのが本来の彼のタッチで描いたものであり、作品なのだろうと思いました。
凌星は「いい絵」と言うけれどなぜだか翔悟はこれは出品しないと言い出します。
それはずっと中途半端な絵と言ってた凌星も「いい絵」って言うものなのになぜ?と思うのですが、翔悟なりの考えもそこにあったのでどちらの意見もわかってちょっと切なかったです。
凌星は他の作品は瑛悟さんの猿真似で翔悟の絵じゃない!と訴えるのですが、翔悟は兄の個展だから自分が足を引っ張りたくないと兄に似せた絵を出品しようとしていたのでしょうね。
言い合いになった2人がね・・・。そしてこのときの凌星の台詞も意味深なのですよ。
「自分らしい」絵が認められた
兄の個展で、なんと翔悟が出さないと言っていた星の絵が出品されていました。
凌星が処分すると言って引き取った絵を彼が勝手に出していたようです。これに激怒していた翔吾ですが、意外にもこの絵が個展を見に来ていた方に評価されることになります。
兄も嬉しそうに「お前もよく頑張った こっちに戻ってくるだろ?」と大島から戻ってくるように言ってきます。
そんな話をしていると、喜多見から1枚の絵を渡される翔悟。
そこには・・・幼少期に描いた自分の絵がありました。どうして凌星が持っているのか・・・。
この2人は幼少期に会っていたというエピが描かれていて、ここで2人の接点がわかるようになっています。
凌星の想い
もうね、この幼少期の出会いから絵で繋がっている2人を読むと凌星の想いが切ない。。。
「オレと同じ孤独を味わえばいい」と言った気持ちもわからないでもないなぁって思いました。
絵は2人を繋ぐ手紙みたいなものだったのですね。でも待っても待っても翔悟からは送られては来なかった。
それでも凌星にとっては翔悟の絵と存在が支えだったのです。
凌星の『やめないでくれてありがとう』この文字の意味を知った時にとても目頭が熱くなってしまいましたヨ。
翔悟の存在を支えに今までやってきたのに、再会して忘れられていたらそりゃ・・・・ねぇ!?!?
そして、目の前に現れた翔悟はかつて会った翔悟とは変わっていたんですね。。。
『オレはただ あの日憧れたままの翔悟にもう一度会いたかっただけだったのに』
このセリフから、凌星の行動はなんとかあの可愛くて明るくて楽しい翔悟に戻って欲しいと思ってのことだったのかな?って思いました。
それでも翔悟の気持ちを拒絶したのは待っていた十年という重みがあるから・・・。拗れてしまっているんです(T^T)
傷つけたい、そういう気持ちも持ち合わせていたのに最後は翔悟のためにあの星の絵を出品するという愛のある行動になんだかぐっときてしまいました。
手放してこそ手に入る
自分の思い出の絵まで手放して(翔悟に渡して)帰ってきた凌星。
学校では翔悟は東京に戻ることになったと先生がクラスメイトに伝えていました。
もう二度と会うことはない、そう思っていたのに・・・翔悟戻ってきましたよ(〃・ω・〃)
このときの凌星の涙にやられた・・・・(T^T)
しっかし!!!気持ちを確かめたあとのこの2人の甘ったるさよ・・・・(*´Д`*)
執着とかそんなものを全部手放したからこそ、ほんとうに欲しいものを手に入れたって感じも好きなパターンでした♥
個展の時に受け取った思い出の星の絵を凌星に返した翔悟。
今度は凌星が描いたものを自分で持っていたいと言います。
子供の時の続きのような・・・手紙ではないですが次は凌星が翔悟のために夜空を描くというラストも素敵でしたね。
星に落ちる絵筆って、2人の絵の事だったのだろうなぁと。
2人を繋ぐものですものね。とても面白く読むことが出来ました!
凌星のもとに戻った翔悟がしっかり幸せを感じている描き下ろしにも( ´艸`)甘々でした!!!
星に落ちる絵筆 下巻/感想まとめ
上巻ではクセのある兄なのかな?と思ったのですが、下巻ではいい兄でしたね。それだけでもモヤモヤが少なくて読みやすい作品だったなぁと思いました。
悪い人が出てこないというのは初心者さんにも読みやすいかと!
あとは、最後はすべてがうまくいく展開でそれも王道だけれど個人的には大好きなパターンで面白く読めました(*^_^*)
星に落ちる絵筆/電子書籍
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櫻川なろ/その他作品
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