苑生【被写界深度】上下巻/新刊BL漫画感想。誰かのために捨てるんじゃなく自分のために選べよ

被写界深度 苑生

被写界深度 上巻/みどころ・おもしろかったところ・感想(ネタバレ注意)

丁度イァハーツで掲載されていたのはこの2人が出会う場面だったのですが、なんか話が繋がって個人的には面白かったです。

もうやめる、全部やめる・・・ピアノもギターも歌も・・・全部やめる、そう思いながらボロボロと涙を流す少年。

そこが1P目でした。あれ?なんだか読んだコトあるんだけどこの場面・・・と思ってたら、大洋図書さんに特設サイトがあってそこで読んでたんでした(笑)

被写界深度 特設サイト

すごいなぁって思ったんですよね。こんな風に発売に際してサイトが設置されるなんて。私、イァハーツを読むまで全く知らなかったのですっが、すごく有名な方なんですね。。。

この被写界深度はWebで公開していたようなのですが、年間920万PV・・・す・・スゴイ・・・!!!
デビューコミックスに今回なるのですが、本当にスバラシイ作家さんだと思います。

上巻のみどころですが、早川と紺野という2人の高校生がどちらも主人公のような作品です。

同じ学校でも接点がなかった2人なのですが、屋上で会い、そこから仲良くなっていきます。

自分の好きな事を諦めてしまった早川と、自分の好きなことにとことんまっすぐな紺野。

早川が紺野に抱いていく感情がすごくみどころ。

好意だけではなく、嫉妬、羨望、劣等感・・・色々な気持ちが入り交じっていくのですが、どうしてそれらの気持ちを紺野に抱くのかもしっかり掘り下げて描かれています。

すごく早川の気持ちもわかるんですよね。

紺野は・・・好きなことにはまっすぐ、そして性格も裏表なくまっすぐです。

反対にみえる2人なのですが、実はすごく好きなものに対する欲求が強いという点は同じだったのかなと思います。

そして紺野と出会って諦めて捨てようとしてたものを取り戻していく早川もみどころ。

下半身ゆる男くんの変化はすごく好きです(#^.^#)

上下巻一気読み推奨なのですが、(同時発売で本当によかった(T^T))感想は上巻・下巻にわけて書こうとおもいます。

天才の苦悩と環境

早川はけっこう不思議くんなのですが、音楽に関しては素直に天才だったんだろうと思います。

天才だからこそ、周りに理解されにくい。周りに敵が出来やすい、そんな環境だったのかなと。

そして、何もかも上手くいかなくなって友達も本当の友達と言える関係ではなかったと気がつきます。

早川が選んだのは音楽を捨てること。

やればやるほど嫌われる、それなら捨ててしまおうと思ったようです。

でも、いつかはそんな自分を含めて好きになってくれる人がいるんじゃないかってどこかで期待して、本当に好きなモノを捨てられず苦悩していたみたい。

捨てなきゃ、でも捨てきれずにいる。

そんなときにまっすぐカメラに向かう紺野と出会うわけです。

好きなものは好きだと言う彼のまわりには自分が欲しかった友達もたくさん居る。

自分が手に入れたくても入れられなかったモノを欲しかったモノを紺野は持っているの。

イライラするし、嫉妬もする。だけどその中にぽつんとある違う感情にもだんだんと気づいていくんですね。

そして・・・苦悩して音楽を捨てようと必死になってたけど、紺野の存在で好きなものを諦めず頑張る力へと変えていくのはとても良かったです。

誰かのために捨てるんじゃなく自分のために選べよ

これすっごく名言だと思いました・・・。

気持ち悪く思われて嫌われるくらいなら捨てた方がいいと思ってた音楽。

だけど紺野と出会って、早川の気持ちに変化があったんですね。

「嫌われるのはイヤなのに やめたくないんだ 好きなんだ」

音楽を忘れることなんて出来ないから悩んで、やっている間は音楽の事が忘れられるからと誰かれ構わず寝ていた早川・・・本当は答えは出ていたんですよね。

『やめたくない 好き』

紺野は自分の中にもう答えが出ているならそれを選べと言うんです。

彼の才能に嫉妬し、嫌がる人もいる。だけど、音楽をしている早川を好きだと言ってくれる子もいるからと。

「誰かのために捨てるんじゃなく 自分のために選べよ 他人のもんじゃねーだろお前は」

「うん 俺のものだよ 俺は」

この流れがすごく素敵で、誰よりも人が好きだからきっと友達に嫌われてしまうことに敏感で悩んでいたのでしょうね。

誰かのために音楽をやらないという選択をするんじゃなく、自分のために自分の好きなことをするという選択の方がいいに決まってる・・・。
当たり前の事なんだけれど、紺野の言葉で意識が変化したこの場面がすごく好きだなぁと思いました。

好きなことと向き合うということ

音楽をもう一度しようと決心した早川ですが、自分のやりたいことに向き合ったらドロドロの感情が消えて残ったのは紺野に対する怪しげな感情( ´艸`)。

最初、紺野を襲ったときは・・・このピンク色の感情に色々な黒い感情が覆い被さってて見えにくかったのではないかと思いました。

まっすぐな紺野に嫉妬し、どうにか彼を崩したい・・・そのために襲った感じがありましたからね。

でも、自分も好きなことにしっかりと向き合った今は、紺野に対する恋愛感情が日々育っていきます。

男同士だから、好きって言われたらどんな反応するんだろう?好きになってはくれなくても好きでいることは許してくれるかもしれない。

どこまで許してくれて受け入れてくれるのだろう?そういうことを考えるのですが、それでもそんな「好き」はダメと早川は思うんですね。

これは上巻の帯にある『こんな「好き」じゃだめだろ』の場面です。

結局、思い切って告白したのに、自分で冗談だとごまかしてしまうという(T^T)

上巻では、この告白後、早川は屋上に来ることはなくなってしまい下巻の3年後へと飛ぶことになってしまいます。

被写界深度 上巻の感想まとめ

上巻は2人の出会い、2人の関係の発展、その中での早川の変化がみどころだったかと思います。

紺野は・・どこまでもぶれないので読みやすかったです。早川の過去が描かれていて、感情移入もしやすく、ストーリーに入り込みやすいなぁと思いました。

惹かれていくのに同時に嫉妬も劣等感も持ってしまうという複雑な感情の揺れがよく表現されていたんじゃないかなと思います。

それでも重すぎることなく、そして軽いわけでもなく・・・何度読んでも飽きない。。。

上巻では雰囲気からいってそのまま卒業したのだろうなぁと思ったのですが下巻に3年後とあってそれまで会ってなかったの!?とちょっと驚愕。

下巻は再会BLみたいですのでそのあたり成長した2人がどんな風に恋愛を展開していくか楽しみです。

下巻の感想は次のページへ。

※9/15~上巻の配信開始
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