座裏屋蘭丸さんの【コヨーテ1】のBL漫画感想です。そういえば書いていなかったなと今更ですが感想を。
こちらの作品は現在BL雑誌【ダリア】で連載中。ファンタジーBLで人間×人狼。これが敵対する関係でありまさにロミジュリ展開になっています。
切ない中でも二人の気持ちが徐々に近づいてきて胸キュンもいっぱい。
果たしてこのロミジュリな二人は無事に思いを通わせることはできるのか!?というところもみどころになってくると思います。
【作品名】 作品紹介
作者名 | 座裏屋蘭丸 |
出版社/レーベル | フロンティアワークス/ダリアコミックス |
発売日 | 2016/12/22 |
藤雪の評価 |
作品内容
ポイント
- 人間×人狼
- 初めて訪れた発情期に・・・
- 惹かれあう二人だけれど色々な障害がつきまとう
注意ポイント
お向かい同士で店を構える酒屋のテオとタバコ屋のカミロ。二人は幼馴染みだが、カミロが自分に特別な想いを寄せていることをテオは知っていた。
【ネタバレ注意】コヨーテ1巻 感想
座裏屋蘭丸さんの絵柄もすごく素敵で、展開もなにもかも好みなので毎回雑誌でも必死になって読んでる作品です。
この作品は座裏屋さんの作品だからエロはもちろん入ってはくるのですが、ストーリーはとても純愛。
だから初心者さん向けでもあると思います。本当に胸キュンで甘々なところもあるけれど、基本的には切ないテイスト。
二人には本当に幸せになって欲しい・・・。
主な登場人物
惹かれあう二人
二人が出会ったのはとあるバー。マレーネはこのバーで演奏し、コヨーテはその演奏を好んで聴きに来ています。
演奏者と客の関係なのですね。
マレーネはいつりかコヨーテに好意を寄せるようになり、彼のことを【リリー】と呼ぶようになります。このときお互い本当の名前は知りません。
【マレーネ】【リリー】と呼び合い、距離を縮めていきます。
だけれど、リリーにはある秘密がありました。
実はリリーはヴァラヴォルフと呼ばれる【人狼】。
そしてそんなヴァラヴォルフを目の敵にして狩っているのは【ガーランド家】という一般市民にはマフィアと言われている一家。
ある日、ヴァラヴォルフの仲間が殺されて一般市民に目撃されてしまいます。
ヴァラヴォルフは現在では公式には存在しない生き物とされているのですが、まだ存在を知っている世代が生きているのですね。
ヴァラヴォルフの存在を知られてはいけないので、リリーはマレーネに近づくことができない・・・という訳です。
そんな時、マレーネと一緒にいたリリーは【発情期】を迎えてしまいます。
その姿をみたマレーネに・・・リリーはヴァラヴォルフだとバレてしまうのですね。
初めての発情期を迎え、どうしていいのかわからないリリー・・・そしてそんなリリーをマレーネは自分が相手をしようと申し出るのですがそこは拒否されてしまいます。
次にとった手段は・・・高級娼婦のヘルマの元へ行かせること。
このヘルマは両性具有でマレーネの馴染みなのだとか。なかなか妖艶な美女様でした。
ヘルマを抱くリリーですが・・・そのリリーをマレーネが抱くという展開になってわぉ!という場面が少々あります(●´∀`●)
スゴイ絵面ですが・・・・やっぱり座裏屋さんの描くエロ場面は妖艶でとってもエロくて素敵。
ヘルマを抱いているはずなのに、すっかりマレーネに抱かれてしまってるリリー萌えですヨ!!!
発情期の1週間
二人はヘルマの元を後にし、マレーネの部屋にやってきます。
発情期は1週間。
その間昼夜問わず抱き合う二人。このときの画も最高ですね!リリーにとって発情期は【抱く】ではなく【抱かれる】方が満足するものであるというのがここでもわかるかと思います。
そしてきっちり7日後・・・リリーはマレーネの部屋を出て行ってしまいます。
発情期の前後ではマレーネの気持ちが明らかに変化して、ここから本格的に大恋愛、なおかつロミジュリ展開へと突入していきます。
マレーネの秘密
リリーがヴァラヴォルフという秘密を抱えていたのと同様に・・・実はマレーネもある秘密を抱えていました。
なんと!マレーネはヴァラヴォルフ狩りを率先してやっているというガーランド家の人間だったのです。
これがロミジュリ展開とずっと書いてきた理由です。
二人は惹かれあっているのに、実は敵対する関係にあるという・・・なんとも言えない悲恋っぽさを感じさせます。
でもBL作品!個人的にはハピエン至上主義なので、なんとしてでもこの二人には幸せになって欲しいと願っています。
ただ救いは、マレーネは家から離れているという点。
いつマレーネの素性がリリーにバレるのか・・バレた時に二人の関係がどうなってしまうのか不安ではあるけれどここは見守るしかないのかなと思ったりします。
バレたら絶対別れるパターンでしょ!?と思いながらいつどんな形でバレてしまうのかドキドキです。
キーファーという男
ヴァラヴォルフをまとめているのは「キーファー」という男なのですが、かなりのキーパーソンなのではないかと思っています。
周りが知らない何かを知っているのでは?と注目しながら読んでいるのですが、わかっているのは
- コヨーテの母を知っている
- ガーランド家に家族を殺されている
- 人間の誰かと繋がっている!?(ドミニク)
敵か味方か ドミニクの存在
あと私が注目しているのが【ドミニク】という男。
この男はガーランド家の顧問・ランドルフと繋がっているようなのですが・・・キーファーとも繋がっているのでは?と思っていて。
というのも、ヴァラヴォルフの仲間であるアンジェが闘争で死んだのですが、その遺体をキーファーが引き取っている場面があります。
これはこのドミニクから引き取ったのではないかと推測していて。
遺体をどうしたのか?と聞かれる場面があり、それに対して「警察からんじゃってからの隠蔽は大変なんだからもうやんないでね」って答えています。
ドミニクがヴァラヴォルフの遺体を処理したと考えられるのですよね。
そしてその遺体はキーファーが引き取ってるので・・・キーファーとドミニクが繋がっていると考えられる点です。
それに、ガーランド家に対して『ヴァラヴォルフには手を出すな』と忠告もしています。
さらに「俺の部下を付けたよな?なんでそーバレる事するかなぁ ハリスをどうした?」とドミニクが言っている場面があります。
ヴァラヴォルフの会話でもこの「ハリス」という名前が出てきていたのでやはりドミニクとヴァラヴォルフは繋がりがあるのではないか?と。
なぜヴァラヴォルフを庇う?という問いには「俺の恩人がフーコ首相のお孫さんだって」と・・・
実は・・・ワタクシ密かに考えてる事がありまして。
このドミニクも実はヴァラヴォルフなのではないかと。そして・・・コヨーテの父だったら面白いのになぁって(≧∇≦*)(母がフーコ首相の孫だったり!?)
あと気になるのはガーランド家にいるモレノ。
やたらとこのモレノが所々で目につくので・・このモレノももしかしたら重要人物なのでは?と思ってしまいます。
ヴァラヴォルフVSガーランド
何も知らないマレーネとリリーは・・・二人の時間を過ごすようになり(エロとかではないです)心を通わせていっているように思えました。
でも。。。キーファーは決断をします。
「ガーランドを解体する」
関係者を一斉に始末するという計画のようです。
それにリリー(コヨーテ)も加わることに。
彼が始末するのは・・・何の因果なのかガーランド家の跡取り・・・そうマレーネ(ヨシュ)なのです。
たまたま手にした写真が幼少期のもので、リリー(コヨーテ)はヨシュ・ガーランドとだけ知らされます。
マレーネの本当の名前を知らないのと、幼少期の写真なのでそれがマレーネだとも知らずに。
もうドキドキです。
まさか・・・リリーのターゲットがマレーネになるなんて。
二度目の発情期で・・・
また発情期がやってきます。
部屋に籠るリリー(コヨーテ)を心配したミミちゃんは自分が相手をすると言うけれど、コヨーテは拒否。
ずっとマレーネの事を考えていました。
これ以上人間であるマレーネに深く関わるのは駄目だと思うのに、どうしても心も体も彼を求めてしまう。
我慢できなくなったコヨーテは・・・とうとうマレーネの部屋を訪ねていってしまいます。
マレーネは、リリーが突然やってくる前まで自分がガーランド家の人間であることをリリーにいつはなそうかと考えていました。
(次会ったら今度こそ話さなくては ゆっくり慎重に)
ですが・・・マレーネは見てしまったのですよ・・・
リリーが持ってた写真を。
それには子供の頃の自分がうつっていて、どうしてその写真をリリーが持っているのか・・というところで1巻は終ります。
なにこのロミジュリ・・・ハラハラどころじゃない。
二人が純粋に惹かれあっているからこそ、、、状況が辛いし切ないです。
まだお互いの状況を理解していない二人がなんとも言えないです(T^T)
描き下ろし:マレーネ宅での一週間
これから辛い展開に突入するだろうと思っていたところで・・甘々の描き下ろしありがとうございます!という感じでした。
この甘い時間があるから余計に切ないとも思うのですけども。
こんなに惹かれあってる二人だから、ラストは笑ってて欲しいですね。
なんとかいい方向へ向かいますように。
感想まとめ
さすがとしか言えないです。面白い。
ストーリーもしっかりしているし、絵でも魅せてくれます。大好きな作品の1つ。
まだまだ連載中ではあるのですが、これからがもっと大変になってきそう。
1巻は惹かれあっていくところなので萌えもいっぱいですが、これから敵対する者同士と知った二人がどれだけショックを受けるのか・・・
と考えるだけで切ないです。
なんとか打開策がありますように。
2巻の展開に期待!!!!
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