ココミさんの【リスタートはただいまのあとで】BLコミックス感想になります。この作品はCannaで連載。映画化でも話題になっています。続編が2020年8月末のCanna vol.73で完結しています。
こちらは個人的にはおっとり方言男子が出てくるのでほのぼのBLっぽいかな!と。
あと、説明にかかれていた【おっとり方言男子×ツンデレつり目】のつり目の意味がわからなかった(笑)
でもラストはほっこりあったかくなるゆったりとした作品。基本的には万人受けする作品だと思います。 絵柄からあたたかさが伝わってきますよ(*^_^*)
リスタートはただいまのあとで 作品紹介
あらすじ・テイスト
テイスト
方言BLツンデレ受ほのぼの胸キュンほっこり
注意ポイント
【感想レビュー】リスタートはただいまのあとで
この作品もすごく素敵なお話だなって思いました
。流れ的にはすごく穏やかなのに、けっこう骨太感があって読み応えもありました。
ストーリーは、2年勤めた会社をクビになった主人公・光臣が十年ぶりに帰郷したことから始まります。
十年経っても変わらない景色、だけど唯一変わったものがありました。 それがご近所のおじいさんの養子となった大和の存在。
この大和が穏やかでいつもニコニコしていて・・・どちらかといえば光臣の方がやさぐれてる感があるのですが・・・ストーリーが進んでいくに従ってこの大和こそ抱えているものが大きいという事がわかってきます。
これがまず作品のみどころのひとつ。
素直で誰からも愛されているように見える大和が、実は誰に対しても一定の壁を持っているっていうのがすごく不思議というか。
理由もきちんと描かれていて、よくよく考えれば当たり前なのかもと思わされるような、本当に自然に作品に入り込めるストーリー展開になっています。
お互いが影響しあって発展していくので、読み終ったあとは安堵感とほっこり感と。 なんとも言えない温かい気持ちになるかと★
みどころ①自分自身を見つめ直すきっかけになる関係
作品を読んでいると、二人の関係って本当に絶妙なのですよね。
お互いにいい影響があるというか。
光臣は大和を見てずっと敬遠していた家業を継ごうと決意したり、大和も本当はずっと寂しい想いをしてきたから大和の存在が大事だったり。
すごく良い関係なんですよね。 田舎ならではのゆったりとした時間の中で二人の変化がよくわかるように描かれているのも好きだなぁと感じたところです。
1話目を読んだ時は大和→光臣になるのかなぁ~なんて思っていたのですが・・・なんと!光臣の方が先に気持ちを自覚するという展開でびっくり。
こういう自分の予想外なこともあってより面白い。 気持ちを自覚したときの光臣がまたかわいいの。大和は自分に持ってないもの持ってる感じだものね。ホレるのわかる!
みどころ②結婚はしない
大和への気持ちを自覚した光臣。
家の事だったり家族の事だったりを話したりするのですが、そこで大和にも結婚について尋ねる場面があります。
でも大和は「俺は結婚はしねーから」と。
そこまではっきり言うには理由があるのだろうと考える光臣ですが、今一歩・・・大和の中には踏み込めずにいるのですね。
それは何故かというと・・・大和自身が人に対して壁をつくっているから。
それがわかったのは、大和と十年来の友人だという原田の存在。
彼と大和は仲良さそうなのですが、彼が光臣のところにやってきて大和の事を聞くの。
「大和といつもどんな話すんの?」って。
彼から大和っていつも笑ってるし人当たりもいいけどたまに壁感じる時ないか?と言われてはっとするんです。
光臣はそこからもう少し大和に踏み込んで見ようかと思うのですが、うまくかわされてしまうという。。。
無理矢理聞きたいわけじゃないけれど、寂しさも感じてしまった光臣。
結婚しない理由とか、どうやって大和の壁を少しずつ壊していくかすごくみどころだと思います。
みどころ③ 愛されるということ
面白いなぁと思ったのは、光臣は仕事をクビになって帰郷して家族からは家業継ぐことも反対されて・・・という感じで展開してきて、反対に大和は誰からも愛されているような場面が続いていましたよね。
読み進めていくと、実はこれが逆なのだという事に気づきます。
何だかんだいっても、家族から愛されている光臣。
そして、大和はというとベンチに捨てられていて施設で育った孤児。
いつしか自分は望まれなかった子供でかわいそうなのだと思うようになっていったのだとか。
大和の笑顔は・・・その不安をかき消すためのものだったというのがわかります。 そして養子になって初めてその笑顔のぎこちなさを指摘されるんですね。おじいさんに。
大和自身はおじいさんにも確かに愛を感じているし、光臣の接し方も「愛」を感じると。
きっと彼らの前ではぎこちない笑顔ではなく自然と出てくる笑顔なのだろうなぁと思ったり。 「結婚しない」に関係するのですが、大和は物心ついたときには既に親がいないので自分が結婚して家族ができて子供ができて・・・というのが想像できないんです。知らないから。
だから与えられてもきっと同じようには返せないと思ってしまっていたのですね。
でも確実に光臣は大和の心の中に入ってきてて「特別」になっているので後半はキュンキュンすること間違いナシ!
大和の話が掘り下げて描かれているのですごく面白いです。ライトな感じでさらっと読めるのに、ずっしり感もある。 ライトなのに読み応えもある不思議な感じ。
みどころ④ 自分探し
大和は光臣の事がきっかけになったのか何なのか・・・自分探しをします。
自分の親のことを少しでも知りたいと東京へ。
そこでも結局何もみつからなかったのですが・・・役所で自分が拾われた時のことを知る人物に出会います。
ちょっとこのシーンはじわり。 名前の事だったり、すごくこころに残ったシーンがありました。
真新しいタオルにくるまれてたという大和・・・きっと大和の両親も置いていきたくはなかったのかもしれない、だけどそうしなければいけないような状況だったのかもしれない・・・ そんな事を思いながら感情移入してしまいました。
今まではかわいそうなやつに思われたくないと思ってたけれど、自分自身が一番そう思って諦めてきたのかもしれないと言っていて・・・ちゃんと向き合えてましたね!
東京から帰る大和の顔はどこかスッキリしていました! 電車での二人のチューのシーン!!!!
ここもみどころ。 ほんとすっごくこのシーンが好き。キスしたあとの大和と光臣の顔がすごくイイ。
「俺にも愛せっかなぁ」 って光臣によっかかる大和が可愛すぎて・・・キュンとなってちょっとじわり。。。ここからやっと二人の関係が始まるんだなぁ~って思いました。
描き下ろし
これがすごく良くて。
田舎のちょっと悪いところと良いところがしっかり描かれていた描き下ろしでした。
その中でも時間が解決してくれる事だったり、受け入れてくれる人がいるだけでも幸せだと感じたり・・・ 深い。
何より・・・二人の笑顔がたまらないですね。 ずっとずっと一緒にいるんだろうなぁ・・・大和も光臣と出会ってよかったね(T^T)って思いました。
感想まとめ
今回、この作品はCannaでも読んでたのですが気に入ってたので紙で購入しました。
特に紙で購入したからといって特典付ではなかったのですけどね★何度も何度も読み返しています。
先日、お友達と「最近何か面白いのあった?」という話しをしていて。
「ココミさんの作品が面白かった」と言われて「わたしも~~~!!!!」っていう会話をしました(笑)
ほのぼのなんだけれどそれだけじゃない! すごく印象に残った作品でした。
何より読みやすい。 読みやすい=ライトって思うコトも多いのですが、それだけじゃないんですよね。
読みやすいからこそ伝わることもありますし。
ライトのように思えてけっこう深いなぁってワタクシ思いましたヨ。
何より二人の結びつきが強くなっていく過程がしっかり描かれていたと思います。
初心者さんもそれ以外の人もきっと面白い!って思える作品なのではないかなと。 気になった人は是非読んでみてください(*^_^*)
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