お知らせ
鹿島こたるさんの【革命のα】が9月10日に発売されました。こちらはバラ配信されてた作品で楽しみに読んでたので紙で購入。
コミックスには【調教覚醒BL】で掲載されてた作品も同時収録。なかなかこれが面白かったです。
鹿島こたるさんは雰囲気のある絵柄とストーリーがすごく好みで、どの作品も個人的には好きです。今回初めて紙書籍で購入してみましたが(過去作品は電子)、オメガバースでβ×αという組み合わせがとにかくよかった。
α受なのですが、それでも作中でやっぱりαなんだなぁ~という気質を上手く表現されているなと。
面白い作品だと思いました。オメガバースで王道に飽きたなという人はぜひこのβ×αを読んで欲しい。
【革命のα】 作品紹介
作品内容(あらすじ・ポイント)
すべての富と権力はαの元に集中し、
私利私欲のままにそれを貪る。
媚びへつらうΩ・βの姿を見下ろして――…。
そんな格差社会に
一石を投じる考えの持ち主であるモーリスは、
輝くブロンドに陶器のような白い肌
それはそれは美しく、賢く、気高い、
名門セシェル家の御曹司α。
側仕えの使用人β・シモンと良い仲だが、
家督を継ぐ身であるが故
子を成すΩとの結婚は、
避けて通れぬ道と定められていた。
性が、地位が、運命が、「愛」を翻弄する。
絢爛耽美オメガバース。
ポイント
- オメガバース作品
- β×αの主従関係BLでもある。
- 途中運命の番が現れてβが身をひこうとする。
- α受ではあるが精神的にはこれぞα!という作品。
注意ポイント
【ネタバレ注意】革命のα 感想
とにかく魅力的だったαのモーリス。そんなモーリスがΩやαだということではなく、選びたいと思っているのがβであるシモン。
モーリスのシモンへの愛は本当にすごく深いの。これはみどころのひとつ。
でもシモンは・・・モーリスとは違う身分だと思ってるところがあるのでここが辛いところ。
22歳までには番をとらせるとモーリス父に言われてそれを見守ろうとします。
そんな時に運命の番と言われるΩが登場。
ここは本当にハラハラしました。
モーリスはこのΩであるクロードとどんどん仲良くなっていくの。最初は警戒していたのに、これが運命なのかと思ってしまうほど。
でもそれは。。。運命で惹かれているとかそういうのではなかったのでほっとしました。
モーリスがクロードに抱いている感情は戦友としての好意。それ以上でもそれ以下でもないので。
確かに「運命の番」というところでどうしようもなく惹かれてしまっているシーンは無きにしも非ずなのですが。。。それでも自分の番は選びたいというモーリスに惚れました。
あくまでそれは自分が愛してるシモン(*^_^*)
シモンは幸せだろうなぁモーリスにあんなに好かれて。
でも途中のシモンはクロードに言われるがままでちょっとイライラ。
確かにオメガバースの世界で番というのはαとΩだけのものではるけれど・・・嫌がってるモーリスとクロードをムリヤリ番にするような画策に加担するなんて。
ちょこっとこの辺がシモンに対してモヤっとしました。
モーリスの気持ちは無視していいの????って。
ただね、シモンとしてはきちんと番がいたほうが幸せになれると思ったからの行動なのですよね。
クロードがどうこうではなく、彼の行動の軸にはモーリスがきちんといるんです。
βだから番になれないと知っているからこその行動。
それはモーリスもきちんと理解していたというのがスゴイ。
クロードが無理矢理にでも番になろうと画策したとき、モーリスは自分の足を傷つけ正気に戻してクロードに言うの。
『神は我々に理性を灯された 自分の意志で相手を選ぶためだ』
このセリフむちゃくちゃ痺れました。
オメガバースってどうしてもフェロモンで強く結びついてヒートなんかは理性がふっとぶというのがわりと主な設定ではあるけれど・・・
それとは真逆なんですよね。
理性があるからこそ、本能でうごくのではなく自分の意志で相手を選ぶのだと。
そこが獣とは違う、人間だからこその理性>本能。。。こういうセリフがほんと素敵だなって思いました。
結局クロードはその後は本当にモーリスとは戦友みたいな関係になってここもすごくよかったです。
そしてシモンとモーリスなのですが。。。
モーリスの熱烈な告白はすごく素敵でした(*^_^*)さすがのシモンもあんな風に言われたら認めるしかないですね。誰よりもモーリスにふさわしいのは自分だって。
β×αではあるものの、モーリスは確かにαだと思った作品でした。
すごく個性があって読み応えのあるオメガバース作品だったと思います。
軍服のオーダー
これ最初は描き下ろしだと思って読み進めていたのですよね(笑)クロードの話なのかなって。全然違いました(笑)
これも個性があってすごく面白かった。
立場的には少佐と副官ではあるのですが、関係は副官×少佐。ただこの副官はどちらかというとシモンみたいな性格です。
少佐の方がちょっとやんちゃな感じ。
それでもこの副官が上手い具合に少佐を操るところが見応えありました(*^_^*)
けっこうオラオラしてる少佐が副官の前ではほんと乙女な艶っぽい表情になるのがたまらない。
コスプレHもなかなかよかったです♪
感想まとめ
オメガバースも多様化してきてすごく興味のある作品が増えましたよね。
王道のα×Ωも好きですが、今回のようにβが報われる作品が本当に好き。ありがたや。
昔、オメガバースはほぼ読んだ事がなかったときに『βっていらなくないですか』と書いたことを思い出します(笑)
いやいやいるわ!って昔の自分に突っ込みたい。
βの役割は。。。。王道のオメガバースには不要なところもあるけれど、やはり特殊ではなく一般的と言われるβだからこその面白さがありますね。
今回の例をあげれば、、、シモンも自分はモーリスの番にはなれないからとクロードとの関係を応援してしまうけれど、モーリスは一途にシモンだけを愛してると言うの。
βが報われた瞬間でした、、、、
感激。
ただひとつ気になる事があるのですよね。オメガバースって特殊で、「発情期」というのがあるわけで。。。
これって抑制剤を使う世の中では基本的にはΩだαだとあまり関係ないのかしら!?
基本的にイメージとしたら発情したらΩが受でαを誘って欲求を満たして。。。αは攻で同じくっていう感じだったので。。。
α受を読むとこれで満たされているのだろうか!?という不思議な感覚になります。発情してないから得にα攻でなくてもいいって事なのかな!?と考えたり。。。。
オメガバースって実はすごく奥が深いのですよね。。。混乱する。
ワタクシのような偏った考え方は先入観がそうさせているだけかもしれませんが(*^_^*)
おっとまとめなのに脱線してしまいました。
今回の作品は、モーリスがやっぱり魅力的だったなぁと思います。
王道オメガバースでは見られないようなすごく味のある作品だったのではないでしょうか。
ちょっと変わったオメガバースが読みたいという人はぜひ挑戦してみてください。
電子書籍
ちょっと変わったオメガバース作品