『偲べば恋』2巻を先日読んだのでこちらも1巻から感想を書いていきますね。ゆくえ萌葱さんの作品のなかで『睨めば恋』とともに『偲べば恋』は個人的にイチオシ作品。
読み返すとまた竜之介の兄である寅之介のピュアなカンジがじわじわときます。ほんと面白い。絵柄的にはやや荒いのですがヤンキーモノということでその粗さが返って味があっていいな。。。むしろ好きだなぁと思います(*^_^*)
作品的にはピュアな気持ちを拗らせているのが伝わってきてきゅんきゅんしますヨ。何度も読み返したくなる、そんな作品です。
偲べば恋/作品紹介&登場人物紹介
その強い視線と、誰よりも先を走る姿に惚れていた---。
単調な毎日に飽いていた寅之介。地元のバイクチームのカリスマだった哲也に「来いよ」と手招きされたのは16歳の夜――
-哲也の後ろに乗れる事が何よりも誇らしくて嬉しかった。
だが、「特別」を作らないというチーム内の暗黙の掟を冒し、哲也に可愛がられる寅之介の事を面白く思わないチームメイトと不和が生じて…?
[voice icon="https://snow-blmanga.com/wp-content/uploads/2017/04/tetuyasinobebakoi.jpg" name="攻" type="r icon_blue"]森 哲也。前はチームのカリスマ的リーダーだったけど今は美容師やってます。[/voice]
[voice icon="https://snow-blmanga.com/wp-content/uploads/2017/04/sinobebakoitoranosuke.jpg" name="受" type="l icon_red "]竜之介の兄、寅之介です。哲也にすごく憧れています。[/voice]
注意ポイント
まるまる表題作です。(本編+描き下ろし)165P(純粋に本編のみの数えだと思います)。電子だと『電子限定描き下ろし付き』で184P(トータル)。
紙書籍と電子書籍のContentsの違いを調べてみました
電子書籍は限定かきおろし漫画付きなのですが、こちらは1Pでした。お店にまつわるお話。
そして、電子には紙書籍のカバー下もしっかりと掲載されています。
紙書籍のほうにはContentsとは関係ないですが、「てるてる坊主照れ坊主』の初回限定描き下ろしミニ漫画がついていました。(ちなみに、照れ坊主さんのほうには『偲べば恋』バージョンのミニ漫画がついてたと思います。)
なので特典を考えたら紙・電子どちらで購入してもイイかな?
※(紙書籍とBookLive!の電子書籍で比較してみました)
偲べば恋 ここに注目して読んでみて
竜之介が出てくる『睨めば恋』は同級生とのお話なのですが、お兄ちゃんの寅之介のお話は出会って10年という長い間のお話。
10年という期間があるからこそ、関係が変化しにくいものなのですよね。
10年も一緒にいて変化がなかったのは、お互いに勇気がなかったのと受け身だったせいもあるでしょうが二人の一途さにキュンキュンさせられました。
出会って10年の拗らせ愛が面白い!
竜之介よりもヤンキー色が強いストーリーですが、だからこそ寅之介のピュアなカンジがとっても面白い。
寅之介が高校に入った時に出会った二人。そんな寅之介ももう25歳。
気持ちを抑え近くにいることを選んだ寅之介でしたが、哲也もそうだったんですね・・・。10年目という節目に二人の関係が変わったというのもすごく素敵だなと思いながら読みました。
哲也はモサいカンジなのですが、ヤンキー時代はやっぱりカッコイイです。
ストーリーが現在の二人と過去の二人とが交互に展開していくのも面白いです。見せ方がお上手!
二人をつないでいるバイクも最後までいい役目を果たしていたしすごく引き込まれました。
二人の関係が変わるきっかけになったのは『決着つけたいことがある』という哲也の言葉から。
話を読んでいくと、二人は過去に身体の関係が一度だけあったようですね。
これが拗れてしまう原因にもなってしまったのかもしれませんが、コレがあったからこそ寅之介もはっきりと気持ちを自覚したのかなぁと思います。
優越感と恋心
この作品の好きなところは、寅之介の気持ちの変化をヤンキーものらしさを取り入れながらしっかりと描いているところ。
二人をつなぐもの・・・・バイクなのですよね。
当時、カリスマ的なリーダーだった哲也のバイクの後ろに乗りたい。これが最初は寅之介に芽生えた感情。
それは憧れだったというのもあるでしょうね。
後ろに乗せてもらうために勉強を頑張ったり健気でかわいらしいんです(*^_^*)そして、乗せてもらったらいつしか自分だけの指定席のようになっていきます。
それは寅之介のなかで『優越感』に変わりました。
でも、いつまでも哲也の後ろに乗ることはできなかったんですね。今まで寅之介はメンバーの一員じゃなかった。だからずっと後ろに乗せてもらっていたというのが読んでいくとわかります。
正式にメンバーの一員になった時、メンバーは贔屓しないという哲也の信念もあってバイクの後ろに乗れなくなってしまいます。
それが次は『恋心』に変化していくきっかけになったのかなって思います。
哲也が後ろに女の子を乗せるたびに自分と比べてしまう。女の子とたちと張り合っているのに気づき、はっとしてしまいます。
その後、メンバーといざこざが起こってしまいます。
その時にもう乗ることはできないと思ってた哲也のバイクの後ろに乗った寅之介。このときの彼の必死な感じにはなんだかきゅぅぅぅ~んとなってしまいました。
(また乗れた)
そう思いながらぎゅっと哲也にしがみつく姿が印象的。
そして哲也の部屋で二人は身体を重ねるんですヨ♥
専用のメット
『偲べば恋』では1巻・2巻読むとほんとアイテムの使い方というか・・・・すごく素敵なんですよね。
「お前専用のメット」なんて言われて手渡されたらうれしいに決まってる!!!
だから寅之介が赤面して喜んでいるのがすごくわかるの。
こっちまでドキドキしました。
メットのくだりから、初エロまでの展開・・・ほんとうに素敵というか読み終わるまえに「この作品・・・好き♥」ってなりました(笑)
哲也が台所からオリーブオイル持ってくるのとかローションあるよ!よりはドキドキしてあ~二人とうとう・・・・って気持ちでよめましたしね(〃・ω・〃)
でも寅之介の(こんな事たぶんもう無ぇから よく見とこう)っていうのがセツナイ。。。これもね、チームの一員だから贔屓しないというのが関わってくるわけです。
ヤンキーものらしいですよね。
過去からの脱却
身体を重ねた二人を読んでから、現在に戻ります。
10年経ってやっと・・・自分達の気持ちが言えたんですよね。
若い頃にはそのときの信念もあったり考えもあったりすると思う。でも歳を重ね、色々な経験を積んで考え方が変わるといのもあると思う。
この二人は、『今』だったからこそくっついたんだろうなぁって思います。本当にそう思える展開でした!
あれから(身体を重ねたあと)寅之介はチームを抜け、そして哲也と同じ職業につくために専門学校へ通っていたんですね(〃・ω・〃)。
(特別になれないなら せめて同じ場所に立ちたかった)
そして就職先を決める時期に、哲也から電話がかかってきて哲也の美容室で働くことになるわけです。
4年ぶりの再会は2巻で描かれていますヨ(余談ですが)
ずっとずっと引きずってきたのだろうなぁ~と思うとね・・・それが寅之介だけではなく哲也もですからね(^_^;)
いやぁ~このね、過去との違いというか・・・過去の後悔を話す哲也のセリフには痺れましたよ。
「お前に好きだっつってから抱けば良かった」
このときの哲也の顔というか目がすごくイイんです。
だけど・・・好きなはずなのに寅之介は頑なに受け入れようとしない。一歩踏み出すのがコワイのでしょうね。
グダグダ言う寅之介に、哲也が言った台詞がこれまたかっこいいんでここは是非是非読んでもらいたい~!!!
なんじゃこのセリフ(〃・ω・〃)惚れてしまうわ・・・ってなりました。かっこよすぎ!
これから先が本編ってわけですよね(*^_^*)きゃ~いいな、このセリフワタシも使いたい!!!ってなりました。使う場面ないですけども。
ストーリーを読んでいくと、やっぱり哲也ってリーダー気質なのだろうなぁって思います。ウジウジくんの寅之介をきっちり引っ張ってますよね。
哲也の一途さにもきゅん
この作品は寅之介目線だから寅之介のセツナイ感情とかそういうものに目が行きがちなのですが、哲也もたいがい一途です。
特に最後の「おかずはずっとてめぇだよ」から指輪のくだりなんか最高です。
そして、最後の専用のヘルメット・・・。まだ持っていたのだなぁと思うとじわり。
照れているけどうれしそうな寅之介も最高にかわいかったです。締めくくりはやっぱりバイクの後ろに関連するものを持ってきたというのも個人的には評価が高かったです。
偲べば恋 /まとめ
もうね、ピュア!!!一途!!!あっちのブログにも感想書いとかなきゃ。
寅之介ってヤンキーで有名だったのにこんなにピュアだとは~(〃・ω・〃)って興奮しちゃうくらい面白い。
ヤンキーものが大好きなのですが、喧嘩が強くて普段はオラオラなカンジなのにとっても純情っぽい・・・ギャップ萌えできる作品が多いですよね。
二人の出会いから10年間のストーリーがこの1冊には描かれてて本当に面白かったです。
現在での場面は実は1日で起こった出来事なんですけどね(*^_^*)二人の関係がガラリと変化した1日を読ませてもらってすごく楽しかったです。
ということで、2巻もありますので1巻の感想はこの辺で。
偲べば恋を読むには?
シリーズ紹介
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