小石川あおさんの【ご主人さまとけだま】を読んでみました。最初のサンプルを見た時に絵が好みだったので購入したのですがこれが大正解!とても愛のある作品だった気がします。
あたたかくてそのあたたかさがなんだか切なくて・・・。ぎゅ~っと胸が締め付けられる場面がちらほら。
徐々に距離が近づく2人・・・だけれど近づけば近づくほど別れの時も近づいてくるんですよね。
2人がお互いを想い合っているからこのままラストがツラかったら読めない~!って思っていたのですが・・・ほっ(*´Д`*)
私が感想書いているということはハピエンだったということです( ´艸`)安心してください~。
ご主人さまとけだま 作品内容紹介
ひとり暮らしのサラリーマン・千草が子猫だと思って拾った薄汚れた毛玉。綺麗にして、ご飯を食べさせ、あたためて寝た翌朝――部屋には白くて長い髪に着物、猫耳と尻尾が生えている見知らぬ青年がいた。千草を「ご主人」と呼び、懸命に仕えようとする彼に「けだま」と名付け、一緒に暮らすようになるが……
◆一生懸命ご主人様の役にたとうとするけだまがかわいい
◆BL感が薄く、男×男とかそういうのは関係なくけだまが男であっても女であっても惹かれる気がする作品。
コミックス情報&評価
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ストーリー | ★★★★★ |
エロ | ★☆☆☆☆ |
満足度 | ★★★★★ |
ひとこと | キュン・ギュッ・じわり。 |
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注意ポイント
ご主人さまとけだま みどころ・面白かったポイント/ネタバレ注意感想
ファンタジーBLなので、もののけとかそういった設定が苦手な人は不向きかと思うのですがとにかく「けだま」がかわいい!!!
ネコのもののけである「けだま」。
変身前の姿もとても愛くるしい姿をしているのですが変身後もかわいいですね(≧∇≦*)
どちらの姿にもキュンキュンする作品ってあまりないのですが(動物の姿がかわいいとかっていうのは良くある!)この作品は両方の姿がみどころ。
どっちもかわいいからどっちも見ていたい・・・そんな気持ちになります。
けだまの一生懸命さにぎゅっとなる
とにかく人間に尽くしたい、そして必要とされたいと強く思っている「けだま」の一生懸命さ。
そんな「けだま」を最初は何もしなくてもいいと言っていた「ご主人」がけだまと一緒に生活していくうちに癒やされ彼を大切に思っていく姿にキュンキュンします。
それでも「けだま」はもののけで・・・
人間の姿になるのは「ご主人」が生命力を分けてくれていたからだと知ります。
人間の姿でいられるのもすごく体力がいって寝ている時間が多くなっていくけだま。。。
ずっとずっと一緒にいたい、でもその願いは「ご主人さま」の生命も縮めかねない。
だから彼は「ご主人」の役に立って消えることを選択するんです。
ここがね・・・本当に切なくて胸がぎゅ~ってなりました。
2人ともが一緒にいることを望んでいるのに、一緒にいるにはリスクが伴う。
けだまの願いは自分のことよりもどこまでも「ご主人」の役にたつことだったことに胸が締め付けられました。
ただね、この作品・・・こうやって書いているとツライの???って思うかもしれませんが・・・中身はと~ってもあったかいんですヨ。
「けだま」の一生懸命さに読み手としても癒やされるというか・・・。
どの場面も本当に「愛」があるあら不思議と温かい気持ちになれると思います。
(いつか消えてなくなるのなら精一杯愛したい)
(でもそれがご主人を悲しませるのなら せめて"ただの猫”として消えていきたい)
このけだまの心情にぎゅっとなりました。
ここは自分だけじゃなくってちゃんと主人の事も考えっている箇所なんですよね。
それでも「ご主人」の前では猫の姿ではなく人の姿でいたいと思うけだま。
でも・・・甘えるけだまに「猫みたいだな」とご主人が言えば「はい、けだまは猫なのです」と答えるの。
ただの猫として消える事で出来るだけ悲しませないようにと思っているけれど、けだまの「ご主人」はきっとただの猫でも悲しんでくれるのだろうなと思っているところがあたたかいけど悲しい。
このときのけだまは、自分がいなくなることが前提で主人の幸せを願っていたりするので2人の関係が深まるほどせつなくなるんですよね。
どんなかたちでもお前がそばにいてくれれば
すぎていく穏やかな時間。
「ご主人」はけだまとずっとこんな時間が続けばと思うようになります。
どんなかたちでもそばに居てくれればそれだけでいいと思っていたけど・・・・けだまに変化が現れます。
人の姿で居る時間が少なくなり、もののけの姿で眠っている事が多くなってしまいました。
この変化は、主人も嫌な雰囲気を察したのでしょうね。
「どうしたらあいつを助けられるかな 俺は今度こそ何でもするって決めたのに」
と近所の霊感高校生に話します。
もうね、後半に向かってけだまはあとどれだけ一緒に居られるだろう?と考え、主人はどんなことをしてでも一緒にと思っていたりで本当になんか胸というよりのど元あたりがぎゅっとなる感じ(私だけかも( ̄。 ̄;))になってしまいました。
別れの時
お互いが大切で・・・本当にそれぞれ相手の事を考えている2人。
そんなとき、今夜は冷え込むというニュースを見てけだまはご主人にマフラーを届けようとします。
そのご主人はというと・・・けだまの事を考え帰宅途中、川に流されるダンボールを見つけます。
その中には捨て猫が。
けだまとかぶったのかなぁ・・・ご主人は助けようと川に入るのですが溺れてしまうんです。
自力で川岸にたどり着いたものの息をしていないご主人を、マフラーを届けに来たけだまが発見します。
このときね、(もうお役に立てることはないのですね)と思ってたけだまが(みつけた けだまがお役にたてること)と自分の中にあるご主人の大切なもの(多分生気とかそんなもの)を返そうとする場面があります。
ご主人を救えることに少し誇らしさを感じながら「さよならご主人」と呟くけだまをみて私の目には涙が(T^T)
本当にご主人が大好きなんだというのがすっごく伝わってきました。
最後にキスをするシーンがとってもキレイでしたヨ。
幸せになんてお前がいないのにどうやって・・・
ご主人の幸せを願って、彼の前から消えたけだま。
でもね・・・主人の幸せってもうけだまと一緒にいることになっているんですよね。
けだまがいなくては幸せになんてなれない。
いなくなってからのご主人がなんかすごく可哀想でした。
はぁ~どんな結末が用意されているんだろう?って思ってたら!!!けだま~いました!!!
でもね、もうもののけの姿ではなく人として生活していたんですよね。
しかも記憶を無くして。
というのも、もののけになった「けだま」は愛する人を救えたことで報われたからもうもののけではなくなったと。
神様が耳としっぽをとってあげたんだそう。
「あの人間の幸せは猫ちゃんにしか叶えられそうにない」
「それほどまでに想い合うなら二人で幸せになるといい」
これはね実は本編途中に2人でデートする場面があるのですが、そこでお供えものをけだまがしたところの神様だったみたい。
神様がけだまの願いを叶えてくれたんだと思います。こういうのもちゃんと伏線が張ってあってあとになっておぉ~そうか!!!って思いました。
ファンタジーなのでこういう「人間になる」という細かな伏線が張ってあるのはすごく面白いです。
2人が出会ったシーンはもうね、何度読んでも目頭があつくなります。
「また出会ってくれて 生きていてくれてありがとう」
って。。。本当にかみさまありがとう~!!!(T^T)
今度は俺が幸せにするからな
再会して、やっと繋がった2人。
けだまが一緒にいることを実感したのか・・ご主人が思わず後ろから抱きしめるんです。
そして「今度は俺が幸せにするからな」って耳元でささやくの(〃・ω・〃)
ずっとご主人さまのために~!って頑張ってきたけだまですが、今度はけだまの事を幸せにしてくれるって・・・(T^T)
見返りを求めない本当に無償の愛だったけれど、一番欲しい人の愛が手には入って良かった!!!
ほんとけだまってかわいいんですヨ・・・。
「毎日毎日ご主人が帰ってくるたびうれしいのですよ」って言われたらねぇ~!!!はぁ。私も見習おう。
帰ってくる度におっとに「えっ早くない?」って言っちゃう自分を反省するマンガでもありました( ̄。 ̄;)
感想まとめ
すっごく面白かった!!!感動してしまいました。
けだまが幸せになって本当に良かった(T^T)
じわりあたたかくなるようなBL漫画。ファンタジーで好みは分かれるかもしれませんが私は好きです。
感じ的に麻生ミツ晃さんのテイストに似ているかも知れません。絵柄も線の感じとかが似ているからすごく雰囲気があって良いです!
小石川あおさん・・・これから注目していこうと思いましたヨ。
まずは過去作品から読んでいこうかしら(#^.^#)
絵柄的にはけだまが髪の毛が長くて女の子らしいからBL感が若干薄く感じるのですが、ストーリーがとっても面白いと思うので超オススメです!
エロは最後にちょろっとだけなので、ストーリー重視の人の方が好まれる作品かと思います。
初心者さんも読みやすいかと!!!