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BL漫画感想

『CANIS-Dear Hatter』全2巻 BL漫画感想 あなたに愛される人間になりたかった

2017-05-29

昨日のCANIS-Dear Mr.Rainに引き続き、ZAKKさんの作品です。昨日のがシリーズ1でこちらがシリーズ2という位置づけでしょうか。

でもMr.Raniを読んだらこちらも必ず読んで欲しいです。

BL漫画のイイトコロをぎゅっと詰め込んだようなそんな作品じゃないかと私は思うんですよね。

随分前に配信されていると思うのですがなぜ今まで見逃してた!と正直思いました。多分表紙の絵柄で敬遠してたのだろうと思います。読んでみるとほんとこういうタッチの絵も好きなんですけどね。

読まず嫌いをなくさなくては。

そうそう、2021/2/27に新装版?が出ています。以前紹介したのを修正し、新装版の方で紹介しようと思います。

ZAKK CANIS-Dear Hattarの内容紹介

CANIS-Dear Hatter-1巻

俺の手でも 何か手伝うことができるかな…?

雨の日に拾った謎だらけの男・リョウと歪ながらも一緒に暮らしはじめた帽子屋の沓名。
美形で優秀な売り子のおかげで忙しく過ごしていたある日、沓名のもとにファッションショーの話が舞い込んでくる。降って湧いたかのようなニューヨーク行きの話に戸惑うも、トラウマを払拭するために、沓名は出場を決意することに。しかし、旅先のニューヨークで、かつてマフィア時代に交流のあった人物がリョウに接触してきて……。

CANIS-Dear Hatter-2巻

「会いたいやつがいるんだ」

ニューヨークでショーを行ったことによって、過去の因縁から離れ離れになる沓名とリョウ。東京に一人戻った沓名は、表面上は平静を装っていたが、店のスタッフたちともぎくしゃくとしてしまい、失ったものの大きさを自覚することに。二人は再び出会うことができるのか……?

CANIS-Dear Hattar 全2巻 評価

ストーリー★★★★★
エロ★☆☆☆☆
満足度★★★★★
一言面白い!

注意ポイント

CANIS-Dear Hattarの感想は以下より。ネタバレ含みます

ZAKK 『CANIS-Dear Hattar』の注目した点、面白かったところオススメあれこれ

この作品、絵柄は前の記事でも書きましたが本当に特徴あるんですよね。でも、目だったり表情だったり、台詞のない場面ですら魅せてくれるそんな作品だったなぁって思います。表紙では1巻・2巻ともどアップの2人なのですが、作中の2人はもっともっと魅力的だと感じました。ちょっと表紙とは絵柄違うかしら。

誰にも言えないコトってひとつや二つ誰にでもある。でもそれを言える人っているかどうかなんですよね。自分の言えなかったことを言えるそんな存在ができるというのはすごく素敵なコトだと思いました。

沓名とリョウが次第に惹かれあっていっているのが手に取るようにわかるのですが、リョウはかつてマフィアに所属していた人物。あることがきっかけで2人は別れを選択します。なんですけどね。。。やはり惹かれあう者同士は引きつけあうものなんですよね。

沓名にある話が舞い込んできて・・・・

色々あったけれど最後のこの結末にはすごく安堵。2人が心から安心して笑っていられる相手なんだろうと思わずにはいられませんでした。

沓名の悩みと葛藤

沓名ってすごく仕事に厳しくて帽子作り好きなんだろうなと思いながら読んでいたんですよね。そうしたらそんな彼にも彼なりの悩みはあったわけです。

この箇所はすごく理解できるというか・・・。

沓名自身も見えないプレッシャーと戦ってきたのだろうなと思いました。

でもその「超えられなかった瞬間」をまたリョウがいたから乗り越えていける・・・本当にそんなストーリーでした。

リョウも今までキレイなコトはしてこなかった、こんな自分の手だけれど手伝えることはないかと。。。その気持ちが沓名を動かしたのだと思いました。

自分の住む世界に帰って行く男

沓名の帽子が使われるニューヨークのショー当日、モデルが急に出られなくなりその代わりに出ることになったリョウ。

彼がこのショーに出たことで2人は別れなければいけなくなります。

古巣でリョウを知る人はそれほど居ないのでしょうが、知る人物もいたというコトですね。

彼は自分がどうして生かされたのかその疑問を解くためにニューヨークに残ることを決めます。

「ずっとあなたの隣にいたいから」そう言ってた彼がニューヨークに残ると言った意味を沓名も理解してるようでした・・・。ここの別れがすごくあっけなくて・・・あっけないからこそあとからじわじわと切なさが押し寄せてくるそんな感じだったなぁと思います。最後に風景を描くあたりが本当に切ないんですよね。

もうね、この1巻の終わり方をみたらすぐ2巻ぽちってしまってました(笑)ほんと・・・グイグイ引き込まれていきました。

CANIS Dear Hattar1巻の感想まとめ

とてもいい感じに2人近づいたかと思えばまた離れるという展開。だけれど心にひっかかるものは解決していかないと前に進めないというのもわかる気がするんですよね。

沓名はリョウがいたからまた前に進めたような気がします。

次はリョウの番。

彼の「確かめたいこと」が解決したときまた2人で一緒に居られたらいいなと思わずにはいられませんでした。

でもね・・・沓名は日本に帰り、リョウはニューヨークに残るというかなりの遠距離になってしまいます。

1巻最後では別れを口にしているので2巻どうなっているのかほんと先に後ろ読んじゃおうかなというヘタレ具合を発揮した私でした( ̄。 ̄;)

次のページからは2巻の感想を書こうと思います。

思い出す彼のいた痕跡

ひとり日本に帰った沓名。2巻冒頭ではおばあちゃんが亡くなっていてなんだか切なかったです。

帰宅すると散らかった部屋。

掃除をしていると・・・リョウの私物が色々と残っていました。自分が買ってあげたものや出会った時に身につけていたものなど。

こういうものを見ながらきっと沓名は自分が置いて来た気持ちと向き合ったりするのかもしれませんね。

仕事では、、、荒れに荒れてしまうのが見ていてつらかったなぁと思う所でした。

やっぱり居るときにはそんなに感じないコトでも居なくなって初めてその存在の大きさに気づいたりするのでしょうね。

彼の残像をずっと追っているようなそんな描写が続いて本当に切なかった。。。

影を追っているのは沓名だけではなかった

うまいなぁと思ったのは、リョウにもきちんと焦点が当たるのですが彼もまた帽子を目にしては沓名を思い出しているんです。こういうのがすごく好きな私にとってはもうね、ココ読んだ時点で「これ最高!★5!」と思ったわけです。

きっとこういう気持ちは2人を引き合わせてくれる、そう思うんですよね。

リョウが探してたハロルドというかつてのマフィアのボス。
その彼を目撃したのに、リョウは沓名に似た人に目を奪われハロルドを見失う場面があります。これはきっと、今のリョウにとってはハロルドより沓名に会いたいという気持ちがあるからなのではないかと思ったりもしました。

会いたいやつがいるんだ

沓名とリョウの再会する日が迫ってきます。その前に・・・・沓名が「会いたい」と思うその過程が描かれているのですがもうね・・・ニューヨークのショーの時のリョウが写ったポスターを見た時の沓名の表情絶対見て!!!

一気に感情移入してしまいました。

そのくらいこのワンカットは素晴らしいです。

ZAKKさんの表現力すごすぎる・・・そしてそのあとのあの男泣き。もらい泣きしてしまいました(T^T)

今まで帽子にしか興味の無かった彼が小太郎意外に興味を持ち愛情を注げる相手に出会ったというのはすごく胸キュンでもあり早く再会して!と思わずにはいられなかったです。

再会

再会はキレイな再会ではなかったけれど、やっと2人で本心を語り合えた気がしました。

リョウもハロルドに会ったことでひとつ片付いたのかなと。もう雇い主がいなくなったわけですからね。

今までキレイな生き方をしてこなかったけれど、それでも沓名に愛される人間になりたかったというリョウ。

そんなリョウに「好きだよ」「一緒に歩いて行こう」と気持ちを伝える沓名。ここの場面はほんとうに必見です!

穏やかな日々

あれほど荒れていた沓名がね、リョウがもどったことでちょっと穏やかなんですよね(#^.^#)

そして!!!2人のエロ!!!

2人とも男の人としたことなどないから試行錯誤なんですけど、こういうのがかえって魅力的でした。

うまくはいかなかったけれどいつか!成功して欲しいですよねヾ(≧∇≦)

沓名の誕生日では、なにもプレゼントがなかったリョウの渾身のプロポーズでしたが・・・・沓名って結構天然のようですヨ・・・可哀想でしたがちょっとほっこりしました。

最後は結島英子(沓名のお店で働いている女の子)視点のストーリーが描かれているのですが、これもすごくヨカッタです。

ホント笑い合ってる2人を最後読めてキュン♥となりました。

CANIS Dear Hatter2巻感想まとめ

この2巻の終わり方なのですが・・・まだ続くのだろうなぁといいうカンジでした。

でも、沓名とリョウはここで終わりだと思います。すごく面白かったです。この2人、一緒になれてよかったなぁと心から思いました。

CANISって最初なんだろと思ってたら「犬」なんですね。沓名は「犬」の小太郎から帽子を作る人になり、リョウはマフィアの忠犬。確かに2人に共通する言葉だったかなぁと調べてから思いました。

あとがきに、「聞く」強さと「聞かない」強さを、そして時には「話す」という弱さを彼らと共に学べた気がします。とZAKKさんが執筆されていました。

なんかこの言葉にもじ~~~~ん・・・。弱さを見せることができる相手は限られていますからね。そんな相手に2人が出会えたコトは素晴らしいと思いました。

本当に面白かったです!

ちょっと難しい場面もあるのですが是非、2度、3度と読み返してみてください。1回目ではうまく汲み取れなかったセリフもストンと入ってくると思います。

これは何度も読み返したくなる作品だと思います。

ZAKK CANIS-Dear Hatter 電子書籍 試し読み

それぞれの電子サイトで試し読みができます。

作品名

スピンオフのようなカタチですがおそらく時系列が違うかなと思うこの作品。
CANIS THE SPEAKER』が新しく配信されています。

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